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【DAL銘柄分析】バフェットが買い増しを続けるデルタ航空の財務を見てみた。

      2018/08/20

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/8/19)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はデルタ航空(DAL)をご紹介します。


  デルタ航空 財務情報等

基本情報

会社名 デルタ航空
ティッカー DAL
創業 1924年
上場 2007年
決算 12月
本社所在地 ジョージア州
従業員数 86,564
セクター 資本財
S&P格付 BBB-
監査法人 EY

 

ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

 

連続増配年数

4年

 

過去5年配当成長

成長率+70%

この5年で配当は8.4倍になりました。

 

バリュエーション指標等(2018/8/19時点)

予想PER:8.4倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.5% 最新情報はこちら

 

感想

デルタ航空はアメリカン航空に肩を並べる、世界トップクラスの規模を誇る大手航空会社です。

旅客部門が収入の8割以上を占めています。アムステルダム、アトランタ、ボストン、デトロイト、ロンドン、ロサンゼルス、ミネアポリス、ソルトレイクシティ等をハブとして運行しています。貨物輸送事業もありますが割合は低いです。それ以外の収入としては、クレジットカード会社やホテルからのロイヤリティ、手荷物手数料などがあります。

ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、最近航空株を買い増しており注目を集めています。特にデルタ航空はバークシャーが筆頭株主でもあるし、2018年も追加で買い増していることが判明しました。

バフェットは1989年に旧USエアウェイズに投資したことがありました。同社は途中経営不振に陥り、無配の時期すらありました。バフェットはUSエアウェイズ株を最終的にはプラスリターンでexitできたものの、当時の航空会社への投資を「もう懲り懲りだ・・」「航空業界は底なし沼だ」と回顧していました。

そんな過去を持つバフェットですが、2016年後半あたり?から航空業界へ再度投資したことを明らかにしています。アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空に合計で100億ドル規模の投資を実施しました。その中でもデルタ航空には約30億ドルと、最も多額の資金を振り向けました。

航空業界と言うと原油安の追い風は吹いているものの、航空会社間でサービスの差別化が難しく価格競争に陥りがちな業界です。なぜバフェットが航空業界への投資を積極的に進めているのかわかりません。わかりませんが、興味はあるので財務データを見てみました。

 

 

売上高は緩やかに成長を続けており、FY17は412億ドルと過去10年で最高を記録しました。ビジネスでもプライベートでも航空機を利用する需要は毎年安定してあると思われます。大規模なテロ等がなければ、今後も同程度の売上高は確保できると思われます。座席稼働率は2013年~2017年にかけて84%~86%で安定しています。FY17は国内路線好調で増収達成となりました。

FY15から粗利率が大きく改善していますが、原油安の影響だと思われます。航空会社の原価のうち燃料コストが占める割合が大きいことが読み取れます。粗利率が10%も改善するというのは、普通の会社ではなかなか考えられません。

FY17は増収だったものの、営業利益・税引後利益は減少しました。特にイレギュラーな損失があったからではなく、収入増以上に費用が増えてしまったことが原因です。特に燃料コストの上昇が響いています。原油価格は再び上昇してきており、1ガロン当たりの価格は前年比で22%も上昇しました。あと減価償却費も前年比+18%とかなり増えています(なぜ減価償却費が急増するのか謎ですが・・)。

キャッシュフローですが、金融危機で景気が悪化していたFY08を除けば営業キャッシュフローはプラスです。フリーCFはやや少なめです。やはり設備投資は欠かせません。営業CFマージンはFY17に下げて13%となっています。燃料コストの上昇が影響しています。

バランスシートを見てみましょう。総資産のうち85%が固定資産ですが、これは航空機と空港等の地上設備です。航空機はリースしていますが、たとえリース資産であってもバランスシートに計上しなくてはなりません。(昔はリース資産はオフバランス可能でしたが、「それじゃあ実態を表していない!」とSECが言って会計制度が変わりました)。まあ、財務諸表を見る方からすると分かりやすいですね。航空会社だから、資産の大半は航空機と周辺設備というわけです。

負債純資産ですが、調達構成に大きな変化はありません。自己資本比率は20%~26%で推移しています。

配当実績ですが、FY12までは無配だったようです。FY13から配当を出しており、これまで大きく増配しています。この5年で配当は8.4倍になりました。自社株買いにも積極的です。総還元性向は70%ほど。

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