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【CPB銘柄分析】キャンベル・スープは赤と白の缶スープで有名な大手食品メーカー

   

※2018年7月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/10/6)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はキャンベル・スープ(CPB)をご紹介します。


    CPB財務情報

基本情報

会社名 キャンベル・スープ
ティッカー CPB
創業 1869年
上場 1954年
決算 7月
本社所在地 ニュージャージー州
従業員数 18,000
セクター 生活必需品
S&P格付 BBB+
監査法人 PwC
ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

 

連続増配年数

2年

 

過去10年の配当成長

年率+4.8%

この10年で配当は1.6倍になりました。

 

バリュエーション指標等(2018/10/6時点)

予想PER:14.2倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.8% 最新情報はこちら

 

感想

キャンベル・スープは赤と白の缶スープでお馴染みの大手食品会社です。コーンポタージュやミネストローネ、クリームトマト、クラムチャウダー、オニオンスープ、クリームマッシュルームなどの濃縮スープが有名です。「キャンベルズ」や「スワンソン」といったブランドがあります。野菜ジュースなどの健康飲料や、パスタソースも手掛けます。

事業セグメントは以下の3つ。
・American simple meals and beverages(食品、飲料)
・Global biscuits and snacks(ビスケット、スナック菓子)
・Campbell fresh

食品飲料部門はスープ、野菜ジュース、パスタソース、サルサソース等を扱っています。食品・飲料部門が全売上高の半分以上を占めていましたが、FY18でその比率はやや落ちています。

積極的なM&Aを行っています。2012年にボルトハウス・ファームズを15.5億ドルで買収。飲料事業を強化しました。2017年12月には、ポテトチップスの「ケトル」や「ケープコッド」などを保有するスナイダー・ランスを約50億ドルで買収しました。当該買収によってキャンベル・スープのビスケット・スナック菓子部門は、スープなどの食品部門と肩を並べる売上規模に成長する見込みです。

今年、クラフトハインツへの身売り報道が出て驚きました。結果的に身売りはないようですが、収益向上のために株主から強い圧力を受けていることが想像できます。アクティビティストとして有名なサードポイントが株主にいます。

会社売却はしないものの、生鮮食品部門を整理すると発表しています。具体的には、米国外事業を切り離すようです。食品事業は縮小し、ビスケット・スナック部門の重要性がより高まることになりそうです。

健康志向が高まっていると言われる中で、スナック菓子部門を強化しているのは興味深いです。僕は個人的には菓子部門強化には楽観的です。人々が豊かになるにつれて、特にアジアでは菓子の需要は増えると思います。塩系のスナック菓子は美味しいですよね。僕は好きです。決算残業の時にはチップスターが欠かせません。

財務データを確認しましょう。

売上高はFY15からFY17まで3期連続で減収となっています。8割以上が米国内売上なので為替の影響はそれほど大きくありません。純粋な販売数量の減少と見てよいでしょう。キャンベル・スープに限らず、近年米国の加工食品の売れ行きは鈍っています。消費者の健康志向や、新興企業のプライベートブランドなどが既存の大手加工食品メーカーの脅威になっています。

FY18は増収になっていますが、スナック菓子のスナイダーズ・ランス買収の影響があるためです。実質的にはFY18で4期連続減収決算となりました。特に食品部門ではボリュームが▲3%と厳しいです。

また、FY18に粗利率が下がっていますが、これについてキャンベルは年次報告書で”Cost inflation, supply chain costs and other factors”が主要因と説明しています。要はコスト上昇を販売価格に転嫁できていないということです。食品ビジネスということで業績は安定はしていますが、今後収益性が回復していくのか注意する必要がありそうです。

FY18の純利益・EPSは前年からかなり下がっていますが、減損損失を計上している影響が大きかったです。一時的なコストです。

キャッシュフローは安定しています。営業CFマージンは15%近くあり高収益。潤沢なフリーCFを使って既存製品のブランド力を改善していくことが今後の課題でしょうか。

バランスシートを見てみましょう。FY18に固定資産の割合が10%ほど増えていますが、上述のスナイダーズ買収でのれん、無形資産が増えているためです。負債純資産側を見ると橙色の固定負債が増えていることがわかりますよね。買収のため長期借入をしているためです。長期借入金は前年度末に比べて55億ドルも増えています。スナイダーズ買収対価と整合します。業績が落ち込む中で、これだけ有利子負債が増えているのはちょっと不安材料です。

配当推移は少し注目したいところ。2013年に配当(DPS)が大きく減少しています。キャッシュフロー計算書を見ると、M&Aによる多額の投資キャッシュアウトフローがありました。ボルトハウス・ファームズの買収資金が必要で、配当に回す資金がなかったものと推測します。ただ、翌年2014年からはDPSは回復しているので特に問題はないでしょう。業績悪化による減配ではありません。また、2001年にも減配しているようです。ITバブル崩壊の時期ですが、キャンベル・スープの業績にも大きな影響があったのでしょうか。。ちょっと当時の情報は探ることができませんでした。

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