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割高でも生活必需品セクター銘柄を保有し続けるべき2つの理由

   

米国株式市場では上期と下期のパフォーマンス逆転現象が起きています。

上期は債券利回りの低下に背中を押される形で、高配当ないわゆるディフェンシブ株のパフォーマンスが高かったです。しかし、下期に入るとこれらの高配当ディフェンシブ銘柄が買われ過ぎているという警戒感からパフォーマンスは低迷しています。

電気通信株は上期は+22%でしたが、下期は現時点までで▲10%となっています。公益事業株は上期は+21%でしたが、下期は現時点までで▲10%となっています。下期は下げていますが、上期の利益を食い潰すほど下げてはいません。

シーゲル教授が有望セクターとして推奨している生活必需品セクターも例外ではありませんでした。

生活必需品セクターは上期は+9%でしたが、下期は現時点までで▲5%となっています。生活必需品セクターも最近少し下落してきていますが、まだ上期の値上がり分を相殺するほどではありません。

生活必需品セクターの主要銘柄は単純にバリュエーション指標だけを見ると依然として割高に見えます。

銘柄名 直近のPER 過去5年平均PER
プロクター&ギャンブル(PG) 25.4 20.4
コカ・コーラ(KO) 24.0 20.0
フィリップモリス(PM) 23.0 16.8
アルトリア・グループ(MO) 21.6 17.8
ペプシコ(PEP) 23.3 19.6

生活必需品セクターは確かに割高に見えるかもしれませんが、長期投資家はやはり我慢強くホールドし続けるべきです。なぜなら、その高バリュエーションを補うだけのメリットが存在するからです。

少し前ですが、バロンズにこんな記事がありました。
「生活必需品株、好悪の材料が混在」

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   生活必需品 二つの好材料

バロンズは、割高だからと言って生活必需品セクターにネガティブになる必要はないと主張しています。生活必需品セクターには割高なバリュエーションを補うことができるメリットがあります。

好材料は2つあります。

低い配当性向

1つは配当性向が低いこと。配当性向とは配当 / 税引後利益で算定される数値で利益のうちどれほどの割合を株主に配当で還元しているかを示す数値です。

配当性向が高いほうが積極的に株主に配当していると解釈することもできますが、一般的には低いほうが増配余裕があるという意味で望ましいです。目安としては50%~60%くらいが個人的には好感を抱く数値です。きちんと配当を払っている企業で配当性向が比較的低い企業が良い会社です。

生活必需品セクターはPERで見ると割高に見えますが、配当性向は低く今後増配が期待できます。

生活必需品セクター全体の平均配当性向は55%です。

ただし、たばこ銘柄の配当性向に限っては70%~90%とかなり高くなっており警戒する必要があるようです。

下げ相場に強い

2つ目は生活必需品セクターは下げ相場に強いこと。

確かに生活必需品セクターは割高な水準まで買われているかもしれません。大統領選や利上げ懸念などで目前の株価下落リスクは大きいかもしれません。

生活必需品セクターは、相場全体が下がるリセッション時に市場平均よりも緩慢な下落幅で収まり相場全体を下支えしてくれます。

これは、XLP(生活必需品セクターETF)とSPY(S&P500ETF)の過去10年チャートです。

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青:XLP
緑:SPY

リーマンショックの2008年、両者とも下落しているもののXLPの方が下げ幅が小さくなっていることが一目瞭然です。

これが生活必需品セクターの強みです。

むしろ2008年以外は、XLPもSPYもほとんど同じチャートを描いているように見えます。リーマンショックの下げ相場での被害を最小限に抑えていることが、結局2016年までのトータルリターンを押し上げていると言えます。

30年以上もマーケットにいれば暴落に遭遇することは不可避なわけですが、皮肉なことにその暴落こそが生活必需品セクター銘柄へ投資意義を与えることになるのです。

この記事を執筆している2016年10月13日(木)の23時半現在、NYダウは大きく下落しており前日比▲0.9%で18,000ドルを割っています。最も下げがきついのが金融セクターで▲1.7%となっています。

この下げ相場の中で、粘り強く耐えているのがヘルスケアと生活必需品です。ヘルスケアは▲0.2%、生活必需品は▲0.3%で小幅下落で済んでいます。今日も生活必需品セクターが下落相場に強いことが改めて実感できる日でした。

   暴落で投げ売りしないこと

精神衛生的にも相場下落被害を最小にすることは、暴落にビビって長期投資を途中で止めてしまうという最悪の愚行を防いでくれます。個人投資家で長期投資を途中でやめてしまう最大の理由は、リーマンショック等の暴落で怖くなって投げ売ってしまうことです。

暴落の安値で投げ売ることが経済的に最悪なことくらいすべての投資家は理解しているのでしょうが、いざ急減少している自分の株式時価を示すネット証券の赤い数字、脅し文句たっぷりの新聞記事やアナリストコメントを読むと未来が信じられなくなるのです。

幸い株式投資を始めてから大暴落には遭遇していませんが、いつか来ると覚悟をしています。
その時がきたら多分僕はぶるぶるビビっています(笑)。でも絶対に投げ売りはしないようたまに頭の中で暴落シュミレーションをしています。

僕はビビりですが、そんなチキンな僕がどれほどの暴落に遭遇しても慌てなくてよい、そんなポートフォリオを作ってきたつもりです。それは、生活必需品セクターや高配当銘柄を中心としたディフェンシブなポートフォリオです。

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(2016年9月末のポートフォリオ まだまだ試行錯誤中ですが。。)

ディフェンシブと言っていますが、債券はゼロですべて株式という意味ではかなりアグレッシブなポートフォリオとも言えます。

暴落暴落と何度も言っていますが、リーマンショック級の暴落はそうそう頻繁にあるものではありません。

暴落を恐れて(期待して)現金ポジションを過大に高めることはお勧めできません。恐れている(期待している)間に株価がグングン上昇してしまう機会コストも考えるべきです。

来るかわからない暴落のバーゲンセールを根拠のない期待だけで待ち続けるくらいなら、下げ相場に強い生活必需品などのディフェンシブ銘柄をしっかりホールドしておいたほうが長期パフォーマンスは高まるはずです。

「生活必需品は割高だ!」とか「暴落が近い!」とか言う世間のニュースに惑わされることなく、しっかり優良ディフェンシブ銘柄を保有し続けるべきだということです。

 - 投資理論・哲学