NISA枠が70万円残っていました。年内にその枠を片付けます。

早速ですが、昨日11月2日の深夜に取引を行いました。有料テレビ事業というコンテンツビジネスに舵を切ろうとしている通信事業会社AT&T(T)に約40万円投資しました。NISAを使いました。

100株
@33.31ドル

 

 

AT&Tは10月半ばの2017年度第3四半期決算において、有料テレビサービス事業の競争環境が厳しい状況にあると言及しました。実際に有料テレビの契約者数は純減しました。また、ハリケーンによる保守費用増大もあったようです。AT&T株は10月は売られっぱなしで、月初39ドル台だった株価は33ドル台まで急落しました。配当利回りは5.9%と高水準です。

AT&Tは確かに高配当です。米国の長期金利(10年)が2.4%しかない時代です。日本にいたってはゼロ金利政策から抜け出せていない状況です。そんな中6%弱もの利回りを提供してくれるのは魅力的です。

でも、、だからと言って「AT&Tは割安だー、ヒャッホー!」という気分で投資したわけでは決してありません。答えは将来にならないとわかりませんが、AT&Tの株価はそれなりに妥当だと見ています。でも高配当好きだから投資しました。

何か明確な根拠があって「AT&Tの株価が妥当だ」と言っているわけじゃないですが・・。直感的発言ですみません。

もともと配当成長率は2%程度しかない成熟銘柄ですから配当利回りは高くて自然です。また、AT&Tはここ数年かなり果敢に事業リスクを取りに行っています。AT&Tは(ベライゾンもそうですが)、携帯電話サービス事業の成長が飽和状態で価格下落圧力も強いので、次の成長ドライバーを探してきました。

AT&T経営陣は有料テレビ(特にモバイル)事業にリソースを投入する決断をしました。2015年に衛星放送大手のディレクTVを500億ドルで買収しました。そして、2016年にはタイム・ワーナーを850億ドルで買収すると公表しました。

タイムワーナー買収はまだ当局審査中で予断はできません。AT&T経営陣は垂直統合で消費者利益にマイナスはなく問題ないと主張していますが、米司法省は規模が大きい案件だけに慎重に検討を進めているところです。

仮にタイム・ワーナー買収が成立すれば、ディレクTV買収と合わせて買収額は日本円で約15兆円です。半端ない金額です。もはやAT&Tは「AT&T」ではなくなります。それくらいのダイナミックな事業転換です。

AT&Tは連続増配33年の時に裏打ちされた優良企業だ!、だからこの事業再編も長期的には必ずうまくいくはずだ!、、と安易に判断して高利回りに誘惑されて過大に投資するのは控えた方がいいでしょう。将来は不確実です。分散投資は大切です。
(その不確実性(リスク)がリターンの源泉なんですがね。)

AT&Tは通信インフラ事業を持っています。通信インフラとテレビ動画などのコンテンツって一見相性がいい様に見えますが、どうなんでしょうかね・・。そんなにシナジーってあるもんかな~っていうのが率直な感想です。通信インフラを持っている親会社がいるから良質なコンテンツを作れるかと言われれば、それは関係ないんじゃないのって思います。

ただ、タイム・ワーナーはHBO、CNN、TNTなどの有力なチャンネルを持っているので安心はできます。CNNはトランプ大統領選の放映で視聴率を荒稼ぎしました。

米国株式市場を席巻するシリコンバレー企業という脅威もあります。グーグルのYouTubeはすでにライバルでしょうし、フェイスブックが動画コンテンツを配信することも考えられます。

と、まあこんな感じで、AT&Tが絶対に将来安泰だ~という確信はありません。そもそも、私はこっち方面の知識があまりないです。

そういったリスクもひっくるめて「えいや!」で投資しました。

もちろん、過去10年分の財務データ、PER、配当利回りすべてチェックしています。しかし、ここまでドラスティックに事業構造が変化している最中なので、過去の財務情報はあまり参考にならないかもしれません。

これからどうなるかわかりませんが、気長にホールドしようと思います。なんだかんだ言って、利回り6%は美味しいです。減配しなければ・・。