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【BUD銘柄分析】アンハイザー・ブッシュ・インベブはバドワイザーを有する世界トップのビールメーカー

   

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。(今回は5年分データしかありません、ご了承下さい。)

データソースはMorningstarです。

今回はアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)をご紹介します。ベルギーに本社を置く企業でADRです。


  BUD財務情報

基本情報

会社名 アンハイザー・ブッシュ・インベブ
ティッカー BUD
創業 1366年
上場 2009年
決算 12月
本社所在地 ルーベン(ベルギー)
従業員数 206,633
セクター 生活必需品
S&P格付 A-
監査法人 Deloitte
ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500 ×
ナスダック100 ×
ラッセル1000 ×

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

 

連続増配年数

8年

 

バリュエーション指標等(2018/6/10時点)

PER:23.8倍 最新情報はこちら

配当利回り:5.1% 最新情報はこちら

配当性向:102% 最新情報はこちら

 

感想

2008年にベルギーのインベブが、米アンハイザー・ブッシュを買収して現在のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)が誕生しました。2016年10月には業界2位の英SABミラーを1080億ドルで買収し、世界のビール市場で3割のシェアを獲得し世界トップとなりました。

英国のコンサルティング会社の調査によれば、世界のビールブランドのトップ10のうち、8つをBUDが保有しています。具体的にはバドワイザー、バドライト、コロナ、ステラ・アルトワ、スコール、ブラマ、アギラ、ミラーライトです。

売上高は560億ドルもあり超巨大企業です。BUDの年間ビール生産量は約600億リットルで、2位ハイネケンの230億リットルを大幅に上回っています。米国、欧州、ブラジル、アジア、メキシコなどグローバルにビジネスを展開しています。

過去の財務データを見てみましょう。

売上高は450億ドル前後で安定推移してきましたがFY17にグッと上昇しているのがわかります。FY17の売上高は560億ドルでした。もちろん、SABミラー買収によるものです。北米での売上高はほぼ横ばいでしたが、ラテンアメリカや欧州での売上高が増加しました。バドワイザー、ステラアルトワ、コロナの主要ブランドはすべて成長しました。

グロスマージンは60%以上もあり高収益です。同じ飲料メーカーであるコカ・コーラ(KO)の粗利率とほぼ同水準です。ビールはコーラと同じくらい儲かるようです。

FY16の純利益が大きく下落しましたが、これはSABミラー買収に伴って一時的に発生しているファイナンスコストです。証券会社へのアドバイザリー費用ではなく、SABミラー買収のためのドル資金調達のための為替デリバティブ契約に伴って発生している費用のようです。また、金融機関とのシニアローン契約費用も数億円発生している模様。これらの費用はすべて一時的に発生したもので調整後EPSからは除外されるものです。

キャッシュフローは潤沢で、ビール販売の高収益っぷりがよくわかります。毎年140億ドル近くの営業CFを稼ぎ、うち100億ドル程度がフリーCFとして残っています(FY16はSABミラー買収の為、フリーCF減少)。営業CFマージンは30%近くあって超高収益です。コカ・コーラを超え、フィリップモリスに匹敵するレベルです。ハイブランドの製品を多く持っており、価格競争力があることを物語っています。

バランスシートを見てみましょう。先ず目に付くのはFY16に固定負債が大幅に上昇している点です。SABミラー買収のため、長期借入金がFY16に500億ドル近く増加しました。FY17は支払利息だけで69億ドルも発生しており、売上高の10%以上を利息費用が食い潰しています。大型M&Aは当面ないでしょうから、この巨額の債務を徐々に削減しないとしんどいです。

総資産の9割が固定資産ですが、中身の大半はM&Aによって認識したのれんと無形資産です。2013年のメキシコのグルポ・モデロ買収、2016年のSABミラー買収の2件によるものが大きいです。工場等の有形固定資産は総資産の1割ほどしかありません。

配当はしっかり増配を続けています。自社株買いは少なく、FY15に10億ドルの自社株買いを実施しているくらいです。配当利回り5%超と高いですが、利益一杯まで配当を出しており大幅な増配は難しいと思われます。ただ、強いビジネス基盤によって営業CFの金額が凄まじいため、今後の株主還元に心配は無用でしょう。

このようにBUDは超優良企業なのですが、ベルギー株で現地源泉税率が30%もあるのがネック。外国税額控除をしても全額返ってくるわけじゃないので。NISAでは買わない方が賢明でしょう。

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