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【BRK.B銘柄分析】バークシャー・ハサウェイ、会計基準変更の影響で2018年度は大幅減益

   

※2018年12月期決算データ反映、コメント刷新(2019/8/11)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)をご紹介します。

基本情報

会社名バークシャー・ハサウェイ
ティッカーBRK.B
創業1889年
上場1988年
決算12月
本社所在地ネブラスカ州
従業員数389,000
セクター金融
S&P格付AA
監査法人Deloitte
ダウ30×
S&P100×
S&P500×
ナスダック100×
ラッセル1000×

保有上場株 銘柄別構成比

セグメント別売上構成比

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

無配

連続増配年数

無配

過去10年の配当成長

無配

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2009~2018):+12.2%
過去20年(1999~2018):+7.7%
過去30年(1989~2018):+14.9%

バリュエーション指標(2019/8/11時点)

予想PER:18.3倍 最新情報はこちら

配当利回り:無配 最新情報はこちら

コメント

投資の神様ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ。かつて買収した繊維会社の名前がそのまま現在の社名になっています。

バークシャーと言えばアップルやウェルズファーゴ、コカ・コーラなど上場株投資が主要ビジネスだと思われがちですがそうではありません。上場株投資は数あるバークシャーのビジネスの一部でしかありません。

2018年のバークシャーのセグメント別損益は以下の通り。

(単位:百万ドル)

事業損益
保険引受1,566
保険投資4,554
鉄道5,219
公共エネルギー2,621
製造サービス9,364
金融▲17,737
投資・デリバティブ
その他▲1,566
合計4,021

※「金融」で大赤字に理由は後で説明します

バークシャーのビジネスの大きなシェアを占める分野として保険事業があります。1996年にGEICO(ガイコ)を完全買収しました。多額の上場株投資をしていますが、元々その購入原資はこの保険事業の預り金でした。ガイコは住宅保険・災害保険・生命保険など幅広く取り扱っており、98年にはジェネラル・リーという再保険会社を買収しています。他にも数社の保険会社を傘下に抱えています。

他の大きなビジネスとして鉄道事業があります。2010年にバーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)を買収しました。鉄道というと地味な印象を受けるかもしれませんが、BNSFはバークシャーの利益に大きく貢献しています。

鉄道事業の他に、製造・サービス業もあります。多種多様な製造業ビジネスの会社を完全子会社と保有しているようですが、申し訳ない詳細は調べきれませんでした。上記表の通り、もっとも利益に貢献しているセグメントがこの製造・サービスです。

公共事業・エネルギー事業もあります。ミッドアメリカン・エナジー・カンパニーという会社の株を90%近く保有しており、アイオワ州を中心に電力・ガス事業を営んでいる。

これらの上場株投資以外の実業がバークシャーの主な収入源としてあります。

過去の財務データを見てみましょう。

売上高はここ10年右肩上がりです。M&Aによって規模を拡大してきている上に、鉄道などの事業は好調に推移しています。

FY18の売上高は2,478億ドルで前年比+3%。保険料が減収も鉄道事業が好調でした。

FY18の純利益は40億ドルと大幅減益。純利益率も2%と低迷。上場株投資で多額の含み損が発生したためです。2018年末には米株価は大きく調整しました。特に最大保有銘柄のアップルは150ドル台まで急落しました。注記によると227億ドルの未実現損失を計上したとのこと。

利益のボラティリティは高いですが、キャッシュフローは安定しています。営業CFマージンは15%近くあり高水準。

バランスシートを見てみましょう。総資産約7,000億ドルに対しクラフト・ハインツやアップルなど上場株は約2,000億ドルです。短期投資を含む現金同等物が1,000億ドル以上あります。この現金を買収に充てるのか、それとも自社株買いに充てるのか投資家はバフェットの判断に注目しています。

今のところ無配を貫いています。バフェットは配当を出さなくともバークシャーCEOとしての自分の投資判断によって、常に株主利益に貢献する再投資できるという理由から一切配当を出していません。実はかつて一度だけ配当を出したことがあるのですが、その時バフェットは「自分がトイレに行っている間に取締役会で決まった、私は知らん」と言っているようです。どんな言い訳やねん(笑)。

しかし、バフェットは今後は資本政策を見直すことを株主総会で語っています。具体的にはバロンズによれば「3年後の総会でキャッシュが1500億ドルまで積み上がっていたとすれば、その一部を株主に還元すべき」とのこと。バークシャーが高配当株になる日が来るかもしれませんね。

2018年度決算(今回)から注意点

2018年からバークシャーの決算を見る上で注意点があります。新しい金融商品会計基準が適用となり、バークシャーが保有する上場株の会計処理方法が大きく変わります。

従前は配当と売却損益だけがPLに計上されていましたが、2018年からは株価変動によるキャピタルゲイン(ロス)までもがPL計上されることになりました。

 ~2017年2018年~
配当
売却損益
キャピタルゲイン・ロス×

これは投資家を混乱させる会計処理方法の改悪だと私は思っていますが、法律で決まったことなので仕方ありません。投資家として会計処理の変更をきちんと理解して受け入れるしかありません。2018年(今回)から気を付けましょう。説明した通りですが、FY18の純利益悪化は上場株のキャピタルロスが原因です。

約2000億ドルという巨額の上場株を保有しています。10%値下がりするだけで200億ドルものインパクトがあり、他事業が生み出す純利益を食い潰すほどです。2018年度からバークシャーの純利益は株価によって大きく変動することになるので、決算書を見る時は注意しましょう。

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