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【BP銘柄分析】BPは確認埋蔵量世界2位の欧州石油メジャー

      2018/04/08

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/4/7)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はBPをご紹介します。

BPは英国に本社を置く欧州企業で、ADRとしてNY上場。


    BP財務情報等

基本情報

会社名 BP
ティッカー BP
創業 1889年
上場 1968年
決算 12月
本社所在地 英国
従業員数 75,000
セクター エネルギー
S&P格付 A-
監査法人 EY
ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500 ×
ナスダック100 ×
ラッセル1000 ×

 

地域別売上高

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

※自社株買い金額が拾えず、配当性向のみ記載しております。
(でもたぶん、自社株買いする余裕はなかったはず・・)

 

バリュエーション指標(2018/4/6時点)

PER:40.1倍 最新情報はこちら

配当利回り:5.7% 最新情報はこちら

配当性向:87.2% 最新情報はこちら

 

感想

BPは石油ビジネスを独占していた旧セブンシスターズを起源に持つ欧州石油メジャーです。上流(探鉱・開発・生産)から下流(精製・輸送・販売)まで幅広く手掛けており裾野は広いです。四季報によると確認埋蔵量で世界2位で生産量で同3位です。天然ガスの生産、太陽光や風力発電など再生可能エネルギー事業にも取り組んでいます。

2010年にメキシコ湾岸の石油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」で大規模な原油流出事故を起こしました。死者まで出たとても痛ましい事故でした。これにより一時無配転落し、復配後もかなりの減配を余儀なくされました。今なお事故前の配当水準には戻っていません。当該事故に関連する費用は今もなお発生しており、直近FY17では31億ドルの費用がbookされていると注記で開示していました。

これまで資産売却して事故対応コストを負担してきましたが、2016年頃から少しづつ総負担額についての見通しが立ってきたことから、将来への投資を再開しています。特にガス田権益の取得に積極的に投資しています。小規模な投資を慎重にコツコツ積み重ねています。

死者まで出してしまった事故に対しては真摯に反省・改善しなくてはなりませんが、いつまでもジリ貧で資産売却し続けるわけにもいきません。石油メジャーとして世界のエネルギー需要を満たして営利企業としてしっかり利益を上げなくてはなりません。これから復活を遂げて欲しいです。

 

財務データを見てみましょう。

原油価格下落の影響を受けて、FY14辺りから売上高は減少しています。FY15は最終赤字、FY16は純利益こそプラスだったものの営業利益は赤字となりました。ただ、FY17は売上・利益ともに明らかに改善しており安心できます。ただし、純利益率は僅か1%で何とか黒字決算をひねり出した感じはします。

キャッシュフローですが、FY14以降売上高減少に伴って営業CFも減っていますね。FY16はフリーCFがマイナスとなっており、営業CFで投資資金を賄いきれなかったことが分かります。FY17は営業CF・フリーCFとも改善しています。FY10以降にフリーCFがマイナスになっている期が多いのは、メキシコ湾岸原油流出事故への対応として多額の追加投資が必要になったからだと思われます。

バランスシートを見てみましょう。この5年間BS構造に大きな変化はありませんね。自己資本比率は36%で他の石油メジャーに比べるとやや低めです。2014年からの原油安を受けてシェルやエクソン、シェブロンなどの石油メジャーが債務を膨らませる中、BPだけはそれほど追加の借金に頼ることなく、この難局を乗り切っているな~という印象を持ちました。長期債務はそれほど増えていません。原油流出事故によって設備投資を控えていたことが功を奏したのかもしれません。

配当ですが、FY10にDPS(一株当たり配当)が急落してますね。メキシコ湾で石油流出事故が発生し、総額600億ドルという巨額の賠償金負担のためです。数期間は無配でした。2011年に復配しましたが、まだ事故前の水準には戻っていません。FY15からDPSは2.4ドルで横ばいです。減配にはなっていません。配当利回りは6%近くありかなり高配当ですので、配当横ばいでもやむなしです。自社株買いの金額は拾えなかったのですが、恐らくここ10年はそんな余裕なかったでしょう。

BPはかつて減配しているとは言え、その原因が石油流出事故に起因するものであり特殊要因だったと言えます。今後そのようなイレギュラーがなければ、配当は堅持するでしょう。配当利回りの高さは魅力的です。今後、原油価格が回復して(当面回復する気配はないが・・)、上流部門の業績が持ち直せば、増配基調に戻ると期待できそうです。

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