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フリーキャッシュフロー(FCF)の定義は曖昧。疑う気持ちも大切。

   

Q:フリーキャッシュフローの定義は?

A:事業によって得たキャッシュの中で、事業継続上必要な義務的な設備投資や、負債や配当などの義務的支払いを除いた、裁量可能なキャッシュのことだ。ファクトセットのデータベース上のフリーキャッシュフローは、工場の稼働継続のためなのか新たな成長のための新規工場の建設のためなのかを区別できないため混乱が生じる。

バロンズより


そうそう。僕もこのバロンズ文章と同じ悩みを持ってます。

 

フリーキャッシュフロー(FCF)とは、営業CFから事業継続に必要な設備投資を控除した金額です。

FCF=営業CF-事業継続に必要な設備投資

ここで「事業継続に必要ってどこまでを言うねん??」っていう疑問が生じます。これは人によって解釈が異なってくるところです。FCFって明確に定義できないところがあります。

キャッシュは嘘を付かない付けない。キャッシュは真実を表す。PLよりもキャッシュを見た方が会社の本当の姿が見える。よくこのように言われるし、特に異論はないです。

ただFCFというのはキャッシュフロー計算書をもとに各投資家、アナリストが独自に計算する指標であって、法律で開示が求められているわけではありません。会計基準が「FCFとは〇〇である」と定義しているわけではありません。

資本提供者(株主+債権者)が自由に使えるお金がいくらあるのか把握したいというニーズが世の中にあり、そのニーズに基づいて世間一般的に算出されている数字をFCFと言っているに過ぎません。FCFに絶対の答えはありません。

「事業継続に必要な設備投資」の定義が曖昧です。毎年の工場設備の修繕費用は「事業継続に必要」と言えます。でも、20年ぶりの新工場設立のコストは「事業継続に必要」と言えるでしょうか。経常性がある支出とは言えません。こういった新工場建設のコストをFCFから控除するのは正しくないと私は思います。でも別に法律で定義が決まっているわけではないですから、控除しても別に良いです。自分の好きなように集計すればいい。

会社で考えるとイメージしづらいかも。
あなたの家計の毎月のフリーキャッシュフローはいくらでしょうか?

営業CFとは給料、配当と言えます。
では「事業継続に必要な支出」って何ですか?

個人で事業と言うのは違和感かな。
「生活継続に必要な支出」くらいでいいでしょうか。

私としては以下は「生活継続に必要な支出」です。
・家賃
・水道光熱費
・食費
・通信費

上記以外の支出も色々ありますが、それが「生活継続に必要な支出」かどうかの判断は曖昧なところです。

月に1度くらい都内のホテルに泊まるのが好きです(明日も東京駅近くのホテルに宿泊予定!!)。お金はかかるけど、ちょっとした非日常を味わえるし、綺麗な部屋でゆっくり本を読んで過ごすのが好きなんです。で、夜は飲みに出かけたりします。明日予約しているホテルの宿泊費は17,000円です。いつもよりちょい高め。楽しみです。

ところで、このホテル宿泊費17,000円は私のFCFから控除すべきでしょうか。これは「生活継続に必要な支出」でしょうか。う~ん、、NOかな。でも人によってはYESって言うかもしれません。ホテル住まいのホリエモンは絶対YESですね。ホリエモンはホテル代=家賃みたいなもんだし。

こんな感じでFCFの定義は曖昧なんです。

だから、もしあなたが新聞やニュース、ブログでフリーキャッシュフロー(FCF)が載っているデータを見かけたら、少し疑う気持ちを持っていいかもしれません。「そのFCFってどういう前提で計算しているんだろうか?」って。

ちなみに、弊ブログの米国株銘柄分析では過去10年分のFCFを掲載しています。このFCFは私が独自に計算しているのではなく、モーニングスター社のデータをそのまま採用しています。モーニングスター社はキャッシュフロー計算書の「有形固定資産の取得による支出」を「事業継続に必要な支出」とみなして計算しているようです。

それで大きな問題はないと思います。ですが厳密に言えばすべての「有形固定資産の取得による支出」をFCFから除外すべきではない場合もあります。最初に例を出した数十年ぶりの新工場建設があった場合などがそれに該当します。

FCFが一時的に大きく落ち込んでいても心配ないケースも多いです。

キャッシュフローはすべての数字が噓偽りなく作られていると思われがちです。でも、FCFは主観的に計算される余地があるということを頭の片隅にでも置いてもらえると嬉しいです。

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