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「俺は長期投資家だから株価なんて気にしてね~」とか言ってる愚か者

   

30年超の長期投資をやっているから株価なんて別に気にしてません!、とか私はかつて言ってました。そんな自分の考えは不遜で間違っているなと思い反省しています。短期的な含み損は別に今も気にしていませんが、株価とはしっかり向き合うべきだと思い直しました。

投資期間が長くなればなるほど、株式リターンは配当の多寡に左右されます。事業に出資してその事業の儲けを配当として得ることが株式会社制度であることを考えれば、株主リターンが配当に左右されるのは当然です。

株を長期ホールドした結果得られる多額のキャピタルゲインでさえ、それはホールドしている間に成長してきた配当(DPS)を根拠としています。
インカムゲインとは株を売却するまでに得てきた配当、キャピタルゲインとは株を売却した後の(未実現)配当の実現です。

メディア、個人投資家、機関投資家までみんな日々の株価変動ばかりに着目してしまうのは、短期的な株価変動がもたらす損益が振れ幅が大きく刺激的だからです。

考えてみて下さい、株式の平均年率リターンが仮に7%だとしたら、それを365で割れば1日当たり0.02%ですよ。でも1日の株価変動率が0.02%の日なんてほとんどないですよね。変動率がマイルドなS&P500ですら1日で1%前後変動するのは珍しいことではありません。

そりゃ、日々の株価変動に囚われるのも無理ありません。私も正直言いますが、毎日スマホで株価をチェックしています。チェックしない日はないくらいです。寝る前と起床後にスマホで株価をチェックするのは今や習慣となっています。

株式投資のリターンとは何だろうと考えれば考えるほど、すべては配当だなという結論に辿り着きます。

短期的なキャピタルゲインを狙っていくのではなく、毎年コツコツ配当実績を積み上げることで長期的な株主リターンは複利ベースで大きくなると思っています。

では、長期投資では配当が大事だから株価は関係ないのでしょうか?
そうでしょうか?

悟った”一流”長期投資家はこんなことを言うかもしれません。

「俺は一貫して増加し続ける配当のみを愛する長期投資家だから株価なんて一切気にしてないさ。株価に一喜一憂している投資家なんてまだまだ未熟者だね。一流の長期投資家は株価なんて気にしないのさ!」

この悟ったような投資スタンスは正しいでしょうか?
価値観に正しいも悪いもないけど、私はこの投資観には反対です。

長期投資家も株価を気に掛けるべきだと思います。株価変動を無視すべきではないと思います。
マーケットの意思を謙虚に受け止めて投資判断を下すのは大切なことです。

 

 

S&P100を構成する大型企業は、多くの機関投資家やアナリストが業績をチェックしています。

マーケットが大型銘柄の株価をミスプライシングすることはないと思います。仮にあるとしても、自分がそれに気付くことができるなんてあり得ないと認識しておくべきでしょう。

最近観た面白かった映画に『マネーショート 華麗なる大逆転』というのがあります。こういう映画を観ると、ウォール街が金融資産の本源的価値を見抜くためにどれだけ努力をしているかがよくわかります。サラリーマン片手間に投資をやっている個人が、マーケットを出し抜けるなんて思わない方がいいと思います。特に米国市場では。

株価とはマーケットの意思です。あらゆる投資家の専門的判断が凝縮されて日々株価が決まっています。毎日毎日当たり前のようにスマホに表示される株価の裏には、スタンフォードやアイビーリーグ出身の優秀なバンカーやアナリストの大変な苦労や努力があります。

その株価の推移は注目に値すると思います。無視すべきではないです。

なぜなら、株価の上がり下がりは将来の配当水準を示唆してくれる長期投資の羅針盤となるからです。

日々の株価変動による含み損含み益、これは本当に気にする必要ないと思います。無視していいと思います。まあ、そう言われても気になってしまうことは同じ投資家としてわかりますが。

日々の株価変動による株式時価の変動はどうでもいいことです。
どうせ今すぐに売るわけではないのですから。

大事なのは、やっぱり配当なんです。
インカムゲインはもちろんのこと、キャピタルゲインもその根拠は配当です。
長期投資リターンは配当次第だからこそ、逆説的ですが、むしろ株価を大事にすべきだと思います。

株価が急落しているということは、マーケットが将来の減配を予感しているということです。

キンダー・モルガン(KMI)という天然ガスや石油製品の輸送・貯蔵を行っている石油パイプライン会社があります。40ドル台あった株価は2015年夏あたりからスルスルと下落を始め20ドル台まで落ちました。

その後、KMIは75%もの大幅な減配を発表しました。
株価下落で配当利回りは一時10%を超えていましたが、減配によって3%程度になりました。

KMIの2015年夏の株価急落は将来の減配をマーケットが予感していた結果だったのでしょう。もちろん、それは今だから結果論として言えることではありますが。

 

 

長期投資ではいかに配当を最大化していくが大切です。そういう意味で日々の株価変動を気にする必要がないのは確かです。日々の株価変動に一喜一憂する必要はないと思います。

ですが、株価は将来の配当の多寡を暗示してくれる大切な指標として、気に掛けるべきです。株価が上昇している時はまだいいですが、下落している時はそれが将来の減配を示唆しているかもしれませんよ。

ミスターマーケットとは仲良くした方がよいと思います。

減配しない連続増配を続けてくれる強い優良企業に投資することが大切ですが、未来は誰にもわかりません。コカ・コーラやJ&Jが減配する可能性だってゼロではありません。

過去のしっかりした実績があるワイドモート優良株であれば、ちょっと株価が下落したくらいでビビッて売却する必要はないと思います。ですが、その株価下落から将来の減配を予感するのであれば、その時は売却も考えるべきだと思います。

何でもかんでもどんな時でも、無思考にホールドし続ければいいというわけではないと思います。

長期投資では配当が大切です。
配当最大化=株主リターン最大化と言えます。

だからこそ、配当が大切だからこそ、むしろ株価をしっかり意識すべきです。
将来の配当を予想する上で、マーケットの総意である株価ほど有用な材料があるでしょうか。

株価から目を背けるのではなく、株価を利用し尽くした方がいいと思います。

株価には世界トップレベルの優秀な金融マンの専門的判断が詰まっています。それを私たちは無料で利用できるのですから、ありがたく使わせてもらいましょう。

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